試験の種類と利用法
土質試験は土を定量的に判断するための、統一的測定方法です。
土質試験の測定値を利用して、工事の安全で経済的な設計施工法を見出すことができます。
以下に弊社で実施可能な土質試験項目と利用法などについて列挙します。
なお、下表においてハイパーリンクによる説明のあるものについては、
試料郵送による試験業務を受託いたします。
詳しくは、業務受託をご覧下さい。
| 土質試験名 | 提供される結果 | 主な利用法 | 試料の状態 ◎乱さない □乱した | 摘要 | 
| 密度ρs | 物質の判断 他の試験値の計算 | □ | 土質調査では1〜6の試験を「物理試験」と称する。 物理試験相互の値から、飽和度間げき比、乾燥密度等を算定でき土を総合的に判定することができる。 | |
| 含水比ω | 土の状態判断 他の試験値の計算 | □ | ||
| 粒度分布曲線 一定粒径に対す る質量百分率 | 粒度分布の良否 透水性の推定 土の分類 材料としての判定 | □ | ||
| 細粒分含有率 P | 土の分類 細粒分の影響 | □ | ||
| 液性限界ωL 塑性限界ωP | 土の分類 土の安定性判定 材料としての判定 変形、塑性の判定 | □ | ||
| 6.土の 収縮定数試験 JSF T 145-1990 | 収縮限界ωs | 塑性指数 液性指数 | □ | |
| 単位体積重量 ρt | 土被り圧 土の分類 | □◎ | ||
| 土のpH | コンクリートの劣化 鋼材の腐食 | □ | ||
| 有機物含有量 Li | 土の性質判定 土の処理方法の判定 | □ | ||
| 有機物含有量 LI (高有機物以外の土) | 土の性質判定 土の処理方法 | |||
| 11.遠心含水当量 JIS A1207 | 遠心含水当量 ωc | 凍土性の判定 排水性の判定 | □ | |
| 最適含水比 ωopt 最大乾燥密度ρdmax 含水比〜密度曲線 | 盛土等の施工規定 | □ | 土を転圧した場合どのような状態になるか即ち道路、鉄道、堤防、宅地等に盛土するときの施工機種別、転圧回数を決定したり、舗装厚を決定したりする場合は必ず実施したい試験である。 | |
| CBR値 | 地盤の支持力比 舗装厚の決定 施工の管理 | □◎ | CBR試験は乱さない場合(切取部)と乱した状態(盛土)で試験を実施するが現地の状況で何れかにする。 | |
| 14.土の透水試験 JSF T 311-1990 | 透水係数 k | 透水性 透水量の算定 | □◎ | アースダム基礎、堤防材料については是非実施する方が望ましい。 | 
| 圧密係数 Cv 圧縮指数 Cc 圧密降伏応力 Pc 体積圧縮係数 Mv | 沈下量の計算 沈下に要する 時間の計算 | ◎ | 15〜19を通常「力学試験」と称し工学的検討の際には重要な要素となる数値を提供する。 このうち15〜18の試験を「せん断試験と呼んでいるが目的によって使い分けることが必要であり、調査の目的によって専門技術者の判断を要する。 力学試験の結果から地盤の支持力や沈下特性が計算され、斜面の安定性の検討や、地盤改良の必要性と方法、基礎形式の決定と基礎の支持力等が算定される。 尚試験条件として3種類あるがその適用については専門書を参照されたい。(地盤工学会編「土質試験の方法と解説」) | |
| 一軸圧縮強さ qu | 地盤の支持力 | ◎ | ||
| 粘着力 C せん断抵抗角φ | 地盤の支持力 摩擦力の算定 | ◎ | ||
| 18.一面せん断試験 | 粘着力C せん断抵抗角φ | 地盤の支持力 摩擦力の算定 | ◎ | |
| 19.振動三軸試験 | せん断応力比 σd/2σ | 液状化の判定 | ◎ |